備忘録
2017.03.21
鶏肉食中毒の漢方自験例/藿香正気散
原因は夕食のチキンカツだった。火の通りが弱かったのだろう。したがってカンピロバクターによる食中毒と思われる。
完食した直後で何か胃がもたれるような不快感を覚えていたとき、次男21歳が最初に嘔吐し腹痛を訴え、その後下痢。長男29歳は我が家で食事して自宅へ帰っていった後だったが連絡を取ると、帰宅後すぐに嘔吐・下痢したという。やがて激しいムカつき・腹痛とともに私(59歳)も下痢をした。嘔吐には至っていない。妻も母も異変が無く、尋ねると妻も母も食べなかったという。
嘔吐・下痢・腹痛・発熱・倦怠感で横になっているしかない状態である。『山本巌の臨床漢方』『病名漢方治療の実際』を参考に、やはり食中毒・急性胃腸炎には藿香正気散がいいだろうと思うものの我が家にはない。平胃散・五苓散もない。が、五積散ならあるからまずはこれを次男共々就寝まで1時間おきに1包、合計3包服用した。
翌朝、依然ムカつき・下痢・腹痛・発熱・倦怠感。K薬局へ行きK社「藿香正気散」エキス細粒を購入、我が家で川の字状態で横になっている私・長男・次男共に11時、13時と1回2包服用、全員これは効いていると自覚、平熱に戻った。引き続き15時、17時と各1包服用したところで食欲が回復し空腹感を覚える。夕食に卵とじの粥、うどんなど消化の良いものを食して就寝。翌朝、完全に復調していた。
以後、藿香正気散は胃腸型感冒の特効薬でもあることから我が家の常備薬の一つとなった。