備忘録
2003.03.01
脊柱管狭窄症?による間欠跛行の漢方自験例(47歳)
仕事上、編集作業のデスクワークで座位の時間が長く、しかも運動不足傾向、もちろん年齢的な要素も加わり、気がつくと100mも歩かないうちに右腰部の鈍痛と右下肢・足底に至るしびれ感で右足の感覚が無くなり、その場で少し休息すると回復するがまた少し歩くと同様の症状に見舞われる。いわゆる間欠跛行(神経根型)の症状が顕著にみられるようになった。30歳代半ば頃から、ギックリ腰もしばしば発症するようになっていた。
過去のアスリート時代の妄想を引きずり体力を過信していただけにこの出来事には大変衝撃を受けた。これを契機として毎朝ウォーキングとストレッチを日課とすることから始め、『病名漢方治療の実際』p.329などを参考にかかりつけ医師のY先生とも相談して本来は独活寄生湯で行きたいところだが(一般用薬局製剤でとして市販されている)、健保適応の牛車腎気丸エキス製剤を服用することにした。
しかし牛車腎気丸だけではあまり手応えが感じられなかったことから駆瘀血剤を加えようと治打撲一方を併用することとした。牛車腎気丸合治打撲一方服用3日目から明らかに歩行持続距離が伸びた。
その後年月をかけて補腎剤+駆瘀血剤を支持療法として、運動の負荷を徐々に高めて本格的なトレーニングレベルまで達することができ、間欠跛行の症状は全くみられなくなった。50歳からはマスターズ陸上の競技会に毎年参戦(種目:ハイジャンプ)できるまでになった。